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ルイス・ブニュエル特集上映 デジタルリマスター版 男と女

ルイス・ブニュエル特集上映 デジタルリマスター版 男と女 2022年1月21日(金)〜2月10日(木)角川シネマ有楽町にて開催! 2022年1月21日(金)〜2月10日(木)角川シネマ有楽町にて開催!
提供:KADOKAWA
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
宣伝:VALERIA
上映スケジュール ≫劇場情報 ≫
ジャンヌ・モローのブーツをかき抱いて恍惚死する老人。
昼下がりのエロチックな秘密クラブ。鞭で打つのはまだ早いと怒る変態男。
ゆれる釣鐘の生首。一瞬、カトリーヌ・ドヌーヴの乳首がかゆい。義足と松葉杖と車椅子。
招かれざる客たちの破茶滅茶な饗宴。
飢えて、歩いて、果てしなく。
革命か、テロか?食欲も性欲も永遠に中断される。
ああ、すべては夢かと目覚めたら、それが夢のはじまりだったという、
映画そのものが夢うつつの構造になっているかのようだ。
老婆はいかにして若き美女に変身するか。
食事はトイレで……貞操帯は美女のベッドで…… 官能か、本能か。
自由奔放?「自由など幻想にすぎぬ」と映画のなかの人物がせせら笑う。
な、な、な、なんだ、これは。この条理と不条理、この不思議な連続と不連続。
愛だ、狂気だ、美だ、笑いだ、映画だ、ブニュエルだ。

山田宏一(映画評論家)
ルイス・ブニュエル
写真協力:公益財団法人川喜多記念映画文化財団

ルイス・ブニュエルLuis Buñuel

 1900年2月22日、スペインのテルエル県カランダに生まれる。マドリード大学時代の学寮生活で画家サルヴァドール・ダリや詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカら若き芸術家と出会う。25年、パリに移住。映画監督を志し、パリの演劇学校に入学。
 29年、ダリとの脚本共作で16分の短編映画『アンダルシアの犬』を監督。続いて初の長編映画『黄金時代』(30)を発表。カトリック主義者や極右の激しい攻撃にさらされ、前作以上の醜聞を惹き起こした結果上映禁止に。貧困地域ラス・ウルデスの住民の状況を描いた次作『糧なき土地』(33)も、スペイン政府により上映禁止処分を受ける。
 スペイン内戦勃発後はフランス、アメリカ合衆国での親共和国派的プロパガンダ映画製作に協力した後、46年に映画製作者オスカル・ダンシヘールの誘いでメキシコに渡る。ダンシヘール製作の『忘れられた人々』(50)で、一躍世界的に有名なスペイン語圏監督となった。残りの生涯はメキシコで暮らし、この地で20本の映画を監督する。メキシコ映画産業の黄金時代が終わった後は、主にフランスで映画作りに従事。83年7月29日、メキシコ市の病院にて死去。最後の作品は『欲望のあいまいな対象』(77)。
小間使の日記© 1964 STUDIOCANAL FILMS Ltd

『小間使の日記』LE JOURNAL D'UNE FEMME DE CHAMBRE

監督:ルイス・ブニュエル 脚本:ルイス・ブニュエル、ジャン=クロード・カリエール 原作:オクターヴ・ミルボー 撮影:ロジェ・フェル― 製作:セルジュ・シルベルマン、ミシェル・サフラ 出演:ジャンヌ・モロー、ミシェル・ピコリ、ジョルジュ・ジェレ、フランソワーズ・リュガーニュ、ダニエル・イヴェルネル 1964年 仏伊合作/モノクローム/スコープサイズ/モノラル/97分(日本公開:1966年)

晩年のブニュエル映画に欠かせない脚本家
ジャン゠クロード・カリエールが、初めて参加した作品。

右派と左派の対立が激化した30年代半ばのフランス。一風変わったモンテイユ家の田舎屋敷に、パリからやって来た魅力的な女セレスティーヌが小間使いとして雇われる……超現実的な要素を抑えた、ブニュエル作品中最もリアリスティックな作品の一つ。そのせいか、ブルジョワ風刺と社会批評もいつも以上にその辛辣度を増している。腐敗を隠し持った名誉あるブルジョワ一家の使用人たちは、彼らが仕える富裕だが活力を欠いた雇い主よりも権威主義的かつ搾取的だ。本作はモンテイユ家をフランス社会の縮図に見立てつつ、「ファシズムの勃興/邪悪なものの勝利」に暗に警鐘を鳴らす。
昼顔© 1967 STUDIOCANAL IMAGE. All Rights reserved.

『昼顔』4Kデジタルリマスター版BELLE DE JOUR

監督:ルイス・ブニュエル 脚本:ルイス・ブニュエル、ジャン=クロード・カリエール 原作:ジョセフ・ケッセル 撮影:サッシャ・ヴィエルニー 製作:ロベール&レイモン・アキム 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・ソレル、ジュヌヴィエ―ヴ・バージュ、ミシェル・ピコリ、 フランソワーズ・ファビアン、マーシャ・メリル、ピエール・クレマンティ 1967年 仏伊合作/本編100分/カラー/ビスタサイズ(1.66×1)/モノラル/(日本公開:1967年)

ヒッチコックが賞賛したことでも知られる、
後期ブニュエル作品のなかで最も有名な一本。

貞淑な若妻セヴリーヌは、日々密かにみだらな性的夢想に耽っていた。やがて彼女は、夫に隠れて高級売春婦として働き始める……ケッセルの同名小説を換骨奪胎し、人妻の妄想と現実の境界線をどこまでも曖昧にしてみせた、これ自体がひとつの迷宮のような映画。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞しただけでなく、興行的に最も成功したブニュエル作品ともなった。イヴ・サン゠ローランがデザインしたドヌーヴの衣装の数々も、見どころの一つ。この映画を霊感源としたマノエル・デ・オリヴェイラ監督による後日譚『夜顔』(06)も製作された。
哀しみのトリスターナ© 1970 STUDIOCANAL. ALL RIGHTS RESERVED.

『哀しみのトリスターナ』TRISTANA

監督:ルイス・ブニュエル 脚本:ルイス・ブニュエル、フリオ・アレハンドロ 撮影:ホセ・アグアイヨ 音楽:クロード・デュラン 製作:ルイス・ブニュエル、ロベール・ドルフマン 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、フランコ・ネロ、フェルナンド・レイ、ロラ・ガオス、アントニオ・カサス 1970年 西仏伊合作/カラー/ビスタサイズ(1.66×1)/モノラル/99分(日本公開:1971年)

かつての『ビリディアナ』とも重なる、
老いた男と若い娘の関係を通じてスペイン社会を風刺する悲劇。

孤児トリスターナを下級貴族ドン・ロペが引き取り、やがてこの娘を愛人にする。その後トリスターナは若い画家と駆け落ちするが、病のために片脚を切断することになり……ブニュエルにとっては『ビリディアナ』(61)以来、久々に(そして最後に)全編故国スペインで撮影されたスペイン語映画。そして、メキシコ時代の1952年に構想して以来、実現までに20年近くの歳月を要した作品である。『昼顔』に続いてヒロインを演じたドヌーヴは、本作をお気に入りの主演作の一本に挙げている。ブニュエルによれば、ヒッチコックは本作のトリスターナの義足に心底魅了されていたという。
ブルジョワジーの秘かな愉しみ© 1972 STUDIOCANAL. ALL RIGHTS RESERVED.

『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』LE CHARME DISCRET DE LA BOURGEOISIE

監督:ルイス・ブニュエル 原案・脚本:ルイス・ブニュエル、ジャン=クロード・カリエール 撮影:エドモン・リシャール 製作:セルジュ・シルベルマン 出演:フェルナンド・レイ、デルフィーヌ・セイリグ、ステファーヌ・オードラン、ジャン=ピエール・カッセル、 ポール・フランクール、ミシェル・ピコリ、ビュル・オジエ  1972年 仏伊西合作/カラー/ビスタサイズ(1.66×1)/モノラル/102分(日本公開:1974年)

アカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した、
愉快で不気味な不条理諷刺喜劇。

食事にありつこうとしてはその都度失敗する、六人のブルジョワが主人公。本作が描き出す世界は論理を欠いており、登場人物は現実にはあり得ない突飛なできごとの数々を自然に受け入れる。ブルジョワたちは美味しい食事を期待しては、毎回奇妙な理由によってその期待を挫かれ、欲求不満状態に陥っていらだちつつも、食欲あるいは性欲を 満足させようとじたばたすることをやめない。そうした滑稽な姿が描かれる過程で、彼らの特権的地位とそれに由来する高慢さや偽善や腐敗がそれとなく暴露されてゆく……超現実的展開と毒の効いた諷刺がユーモラスで軽やかな語り口と結びついた新境地!
自由の幻想© 1974 STUDIOCANAL FILMS Ltd

『自由の幻想』LE FANTOME DE LA LIBERTE

監督:ルイス・ブニュエル 脚本:ルイス・ブニュエル、ジャン=クロード・カリエール 撮影:エドモン・リシャール 製作:セルジュ・シルベルマン 出演:ジャン=クロード・ブリアリ、モニカ・ヴィッティ、ミシェル・ピコリ、ジャン・ロシュフォール、パスカル・オードレ 1974年 仏伊合作/カラー/ビスタサイズ(1.66×1)/モノラル/104分(日本公開:1977年)

「この映画の題名は、
カール・マルクスとわたしが共同で作ったものだ」(ブニュエル)

一見したところ、互いに関係のない、しかもそれぞれ完結することのない挿話の数々が、さまざまな偶然を介してごく緩やかに連結されてゆく、超現実的な遊戯を思わせる独自の語り口を採用した、過激な「反物語映画」。それまでのブニュエル映画が部分的に実践してきたこと、つまり映画自体を「夢」に近づけることが、『黄金時代』以来久しぶりに作品全体に拡大されたかのような趣が備わっているのが本作である。描かれるできごとの多くは、エロティックで倒錯臭の強い、典型的ブニュエル世界。奇怪な夢を見た後、人はその夢になんらかの意味を見いだそうと必死になるが、それは無駄な努力に終わる!
欲望のあいまいな対象© 1977 STUDIOCANAL FILMS Ltd

『欲望のあいまいな対象』CET OBSCUR OBJET DU DESIR

監督:ルイス・ブニュエル 脚本:ルイス・ブニュエル、ジャン=クロード・カリエール 原作:ピエール・ルイス 撮影:エドモン・リシャール 製作:セルジュ・シルベルマン 出演:フェルナンド・レイ、キャロル・ブーケ、アンヘラ・モリーナ、ジュリアン・ベルト―、アンドレ・ウェバー 1977年 フランス映画/カラー/ビスタサイズ(1.66×1)/モノラル/103分(日本公開:1984年)

ブニュエルの死後にますますその評価を高めた、
とことん人を喰った遺作。

二人の女優(フランス人キャロル・ブーケと、スペイン人アンヘラ・モリーナ)に同一人物(ヒロインのコンチータ役)を演じさせた珍奇な試みで名高いブニュエルの遺作。フランス人作家ピエール・ルイスの小説『女と人形』を自由に翻案した本作は、『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』のブルジョワたちが食事のお預けを食らい続けたように、愛する女コンチータの肉体のお預けを食らい続ける中年男の物語を綴ってゆく。優雅で控えめで痩せ型のブーケと、陽気で情熱的で肉感的なモリーナが同一人物を演じ分けることで、コンチータという女に備わったあいまいさや二面性が明確に打ち出されることになった。
ルイス・ブニュエル特集上映 デジタルリマスター版 男と女
THEATERS
地域 劇場名 公開日
関東 千代田区 角川シネマ有楽町 1月21日
横浜市 シネマ・ジャック&ベティ 近日公開
川崎市 川崎市アートセンター 近日公開
中部・北陸 名古屋市 名古屋シネマテーク 近日公開
関西 大阪市 テアトル梅田 1月28日
京都市 京都シネマ 2月25日
神戸市 元町映画館 近日公開
九州・沖縄 福岡市 KBCシネマ 近日公開